日本矯正歯科学会の資格認定の説明
矯正歯科医には技術と経験のグレードにより4種類の資格があります。
日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)になるためには
学会では認定医の中で特別に技術と経験が優秀であるものを選抜して、日本矯正歯科学会臨床指導医(旧専門医)という制度を敷いています(日本矯正歯科学会認定医の中から選抜されます)。
この資格の取得には7年以上の会員歴が必要なだけでなく、矯正治療に関する学術論文を発表すること、学会の定めた10種類の課題症例を治療し、その全ての治療結果と予後判定が学会の定めた基準を満たして合格することという非常に厳しい条件が付けられています。
日本矯正歯科学会指導医になるためには
また日本矯正歯科学会臨床指導医とは別に学会では、矯正歯科の研修医を指導監督する特別の教官資格として、日本矯正歯科学会指導医という制度を敷いています(日本矯正歯科学会認定医の中から選抜されます)。
日本矯正歯科学会指導医になるには、大学の矯正歯科において教育指導歴が3年以上あることが必要となります。
日本矯正歯科学会認定医になるためには
①5年以上日本矯正歯科学会の会員であること
②学会指導医の下でさらに5年以上矯正歯科に専門的に従事すること
③学会誌にオリジナル論文を発表すること
④学会の定める試験に合格することが最低限必要になります。
以上の点をすべて満たすと、学会認定医として資格証が交付され、公式に矯正歯科医として自分の判断で治療することができるようになります。
専門医(日本歯科専門医機構が認定します)になるためには
専門医は、矯正歯科領域における診断、治療および術後管理に関して高度な医療技能と経験ならびに専門知識を有し、他診療領域の歯科医師または医師ら他職種との連携を図り、標準的な矯正歯科治療を提供する能力を有する者と規定しています。
専門医の資格は、申請において認定医の資格を有し、診療活動ならびに学術活動の実績、研修単位の取得などが求められます。また、資格審査では、筆記試験と症例審査に合格することで認定されます。さらに、5年ごとの資格更新には、診療活動、学術活動、研修単位取得の実績と更新症例審査に合格する必要があります。